今回タケルの物語アミ編第3弾になります
今回でこのシリーズは最終回になります
ラストはどうなるのかしら?
最後までお付き合いくださいね
Contents
【恋愛物語】天国から地獄へ…
アミに別れをつげられてからの時間は
天国からの地獄への急降下でした。
仕事をしていても、友達と過ごしていても、考えるのはアミのことばかり…。
若く、人生の引き出しの少ない当時の僕にとって、できる事は何もなく、ただ失恋ソングを聞いてアミとの思い出の場所を巡るだけでした。
思い出のラブソング
その当時の1番の思い出の歌のミスターチルドレンの「OVER」
ミスチル失恋ソングの超定番!何十回聞いたでしょうか(笑)
また当時は山崎まさよしの「one more time, one more chance」が流行っていたので
その歌を聴きながら、当時よくデートに来ていた天王寺のデパートの屋上から街並みを眺めて、ただただ溜め息をついていました。
当時は中華レストランに勤務していたので、先輩たちが心配してくれて僕をクラブに連れて行ってくれました。
当時は先輩のおごりでスナックやクラブによく連れてってもらいました。
最近の若い人は飲みにケーションをしないそうですが、若いうちの多少の無茶はした方がその後の人生の幅が広がりますよ(笑)
そのクラブでカラオケで歌ったのはミスターチルドレンの「es」
号泣しながら歌ったの今となってはいい思い出です(笑)
手紙
別れてからも週一の休みの度にアミに会っていました。たださみしいだけの時間でしたが…。会えないと寂しいけど、会うともっと寂しくなりました。
ただ、新しく付き合った本命の彼は九州の人なので大阪の学校卒業したらいずれ地元に帰るとの事でした。
京都の旅館の跡取り娘の彼女が一緒に九州に行くなんてことができるはずなく、未来のない恋人同士でした。
薄っぺらい男の僕は、またチャンスがあるんじゃないかと内心思っていました。
アミと付き合っていた当時、僕はよく彼女から手紙をもらっていました。
女々しくも今も大切に保管してあります(笑)
実は今もたまに思い出して読み返すことがあるんです。
それを見て、過去を思い出して懐かしんでいると言うわけではありません。
彼女はとても意識が高い人だったので、迷っている時、この手紙達が僕にとって良い判断材料になることがあるんです。
いろいろな言葉をもらった中で僕が1番心に残っている言葉があります。
その言葉とは
【物事は難しいもので、見えてると思っても見えていないものですよ。みんなも、私も、そしてあなたも。】
この言葉は僕の心の奥に大事に大切にしまっています。そしてまた迷った時に思い出すようにしています。
【恋愛物語】親友と元カノと
3か月後、結局アミは新しく付き合った九州の彼と別れることになりました。
正直、僕の所へ戻ってくることを期待していましたがアミは僕のもとに帰ってくる気持ちは全くありませんでした。
今にして振り返れば当たり前です。当時の僕には考える力も、強く生きていく覚悟もなかったのですから。
人の心はそう簡単に戻ってこない…そう実感した日々でした。アミの期待を裏切り続けてきたのですから当然です。
まさか親友のユキヤと…
ほどなくして親友のユキヤと付き合い出した事を聞きました。
今にして思えば僕がキューピットになってくっつけたようなものです。
アミと付き合い始めの頃、アミにはユキヤの事を、ユキヤにはアミの事をよく話していたのですから。
でも当時の僕には理解できませんでした。なんでよりによってユキヤなの?なんでこんな運命なの?
理解できない出来事の時に悩む日々でしたが、時間が経つにつれ「自分の何が悪かったのか」「自分に何が足りなかったのか」
を考えるようになりました。
自分の思想や自分の行動を振り返り、彼女の価値観や感性はどういったものだったのかを思い出をたどりながら照らし合わせていく作業していました。
自分のことでいっぱいいっぱいだった時は全く気がついてなかったです。
僕の言葉や行動や思想は、人生に絶望した彼女の何の助けにもなっていなかった事に気づきました。
自分が女心を何もわかってない自分勝手で最低な人間だと…。
自分を作り直す
そのことに気づいてから自分と言う人間をゼロから作り直そうと考えるようになりました。
このままの自分じゃダメだと、一度全てを壊してゼロから始めないと何も変われない…と。
その自分自身を作り直す作業をする中で、僕は初めて人を愛すると言う感情に気づきました。
「人を愛するという事がどういうことなのか」それまでは全く考えもしませんでした。
「好き」と「愛してる」の違いもわかっていませんでした。
はっきりって今更そんなこと思っても遅いのですがアミの何の役にも立ってなかったと気づいた僕は
何か彼女の為にできることはないかと考えるようになりました。今までの償いをしたいと…。
でもその感情は時は既に遅く、今更アミにとって迷惑なだけでした。
【恋愛物語】三角関係
アミと付き合っていたらユキヤとは学生寮が同じで、料理の専門学校に入った当初からつるんでいました。
そんな事もあってかアミ、ユキヤ、アミの友達の女の子と僕の4人遊びに行く機会もありました。
正直2人の仲を見せ付けられて僕は内心穏やかではありませんでしたが…。
でもそんなことよりも、僕は人生に悲観しているアミを何とか助けることができないのかと考えていました。
疑われるなんて…
そんな僕とアミのやりとりを見ていたユキヤは次第に僕とアミの仲を疑うようになりました。
元の関係に戻れる可能性はゼロだったのに…。
「お前まだあいつのこと好きなんだろう?」
そんな言葉をユキヤから言われたとアミから言われた僕は頭がまた真っ白になりました。
もう僕にできる事は何もない。存在する理由はない。
アミの幸せを願っているはずの僕が、それを壊してしまう1番の障害になっていることに気づき、僕は2人の前から消えました。
連絡を全て経ちました。
生きる理由がない
それから僕は自分はなぜ大阪にいるんだろう…そればかり考えてました。
付き合っていたアミがいたから地元の新潟に帰らず大阪に残っていたのに…。
僕には大阪にいる理由がありませんでした。
そしてそれは次第に生きる理由にもつながってきました。
誰からも必要とされない。生きる理由がない。
責任感だけはあったので毎日きちんと仕事には行っていましたが、仕事以外の時間は何をしてるかと言うと
部屋の電気はいつも真っ暗にしてタバコを吸っているだけでした。
テレビも見ない。極力外へも出ない。人とも会わない。やりたいことは何一つありませんでした。
【恋愛物語】新しい人生の幕開け
僕の人生で1番の暗黒時代でした。
「死にたい、死にたい」そんなことばかり考えていましたが、実際に自殺をするような勇気ありませんでした。
当時は車を持っていませんでしたので原付しかなかった僕は自分の闇を振り払うかのように一人でツーリングに出かけては
「このまま消えてしまいたい」といつも考えていました。
さよなら大好きな人
真っ暗な部屋でアミの事ばかり考えていました。
アミと過ごしていた時間、アミの発した言葉、それに伴う感情など、初めてアミの感じていた思いに近づくことができたのでした。
「アミはこんな人だったんだ…」遅すぎる気づきでした。
彼女はいつも僕にSOSを出していたのに…。
僕はいつも自分の都合だけを押し付けて何一つ気づいてあげれませんでした。
僕は、馬鹿で不器用で鈍感なダメ人間でした。
僕が彼女にできる事は何もなく、ただただ彼女の幸せを願うのみでした。
新たな人生の幕開け
人間というのは不思議なもので、どんなに辛いことがあっても、苦しくても、時間が少しずつ心の傷を癒してくれました。
本来の自分を取り戻し、暗い部屋から出てくるまでおよそ8ヶ月かかりました。
塞いでばかりいても仕方がない。生きる希望を取り戻し、前向きに人生を考えられるようになりました。
そんな頃です。リコと出会ったのは…。松雪泰子に似てるスーパー美人。
生まれ変わった僕は、こんなふうに人生が展開することをまるで予想していませんでした。
女性に振り回される人生…。新しい人生の幕開けでした。
このシリーズはここで一旦終わりです。また、時期が来たら続きを書こうかと思います。ここからが僕の波乱万丈人生の本番です(笑)