この【タケルの物語】のシリーズでは、僕が、恋愛セラピストとして数々の女性たちと巡り合いどんな運命を共有することになったか?について物語形式で発表していこうと思っています。
その第1回のアミ編は、恋愛セラピストになるきっかけになったエピソードになります。
最後までご覧いただけたらうれしいです。
それではどうぞ!
Contents
【恋愛物語】最愛の人達の前から消えるということ
僕は、アミとユキヤの前から消えた。
アミの幸せを誰より願っているはずの僕が
最も彼女の幸せを壊す障害になっていたから。
その日から、僕は真っ暗で長いトンネルの中へ入っていくのだった。
【恋愛物語】アミとの出会い
初めて親元から離れて…
僕の名はタケル。
18歳の春。新潟から料理の専門学校へ行くために大阪へ来ていた。
はじめて親元を離れ、学校の寮暮らしがスタート!。
生まれて初めて味わう自由に心はときめいていた。
アミとの出会いは、料理の専門学校の一番初めのレクリエーションの時にたまたま僕の隣に座ったことがきっかけ。
消しゴムを貸したことから話が弾み、帰り道にお茶することになった。
人生初のリア充体験にかなりワクワクしていたのは秘密(笑)。
初めてのデート?
当時の僕は彼女いない歴18年のチェリーボーイ。
女の子とデートしたこともない冴えない少年だった。、
初めてもらったバレンタインチョコは文通相手の女の子という非リア充。
女の子とお茶しに行くだけで心臓のドキドキが止まらなかった。
一般的にどこで女の子とお茶するかとか全く未経験!そのころはスタバみたいなカフェは地元にはなかったし!(笑)。
表面上普通を装っていたが、内心はかなりテンパっていた。
何を話したかなんて全く覚えていない…。
女の子と盛り上がる会話なんて知らないし…。
ただ、女の子とデート?したという事実だけで帰り道の僕はウキウキしていた。
もちろん寮の友達にはさりげなく自慢しましたよ。
ライバル多し!
次の日の講義の朝、またも普通を装い、彼女の隣の席につく。全然緊張なんてしてないフリをして。
たわいもない会話をして楽しい時間を過ごしたのだが、その時僕は知らなかった。
彼女がめちゃくちゃモテる女子だったことを…。
帰り道も当然のごとく一緒に帰れると思っていたのだが、アミは他の席の男子と楽しそうにしゃべっていた。
少し待ってみたが、なかなか話が終わりそうにない。一緒に帰る約束をしていたわけじゃないので僕に何かをいう権利もない…。
仕方なくその日は一人で学校指定の寮に帰った。
恋しちゃったんだ
その日僕は彼女に恋をしてしまったことを自覚した。
たった1回一緒に帰れなかっただけなのに…。大した事ないはずなのにめっちゃショックを受けていて。
今の経験豊富(笑)な僕の視点でみれば
てな感じだけど、この時の僕はその時点で今までの人生の中で一番に人を好きになってしまっていて余裕なんて全くなくて。他の誰かに取られてしまうなんて考えたくもなかった。この気持ちを早く彼女に伝えなければ…そんなことを考えていた。
【恋愛物語】告白
初めて女の子の家へ
数日後、「プリンをつくってあげる(^^♪」
とのことで彼女の家に呼ばれることになった。
どうしてそういう展開になったか覚えていないけど。
普通に考えてそういうことを言われる場合って多少なりとも気がある場合だと思うけれど、その時の彼女はそんな様子は特別感じない…。友達にしてあげる感覚だったんだろう…。
もちろん当の僕は女の子の家に入るのも生まれて初めて(笑)
正座してる僕を見てアミはニコニコしていた。緊張していることが完全にバレていた。
アミの家はマンションの10階。そこから見た景色は、田舎者の僕にとってとても刺激的に見えた。
高いところから見る景色が好きになった。
「都会に生活するってこういうことなんだ…」
電車の音、ハイウェイの景色、人ゴミ。ベランダから見えるそれらを見てぼんやりと考えていた。
アミの生い立ち
アミは京都の旅館の跡取り娘だった。煮干しのあたまをとって瓶に保存しているところを後日見たことがあったが、そういう所に京都の旅館の跡取り娘っぽい所作が出てしまうのだろう。礼儀正しく品がある人…そんな印象だった。
結局のところ、学校がはじまったばかりのころに楽しそうに話していた人もアミに好意を持っていて三角関係のような感じだった。その彼とも時々二人きりで出かけていた様子。
あせった僕は、人生初の告白をした。何回目かの学校帰りの電車の中だっただろうか…。
ついに…
「君のことが好きだから…どうしても伝えたくて…」
こんな言葉だったかな?その時のアミはきょとんとしていた。返事はすぐにはもらえなかった。
後日、付き合ってOKの返事をもらった。アミはもう一人の彼に僕の告白をうけたことを伝えたようで、もう一人の彼はアミの元を去り、晴れて恋人として付き合うことになった。
【恋愛物語】波乱万丈のはじまり
人生初の彼女!
当時の僕は周りなんてまったく見えていない(笑)
学生しながらアルバイトもしていたので、彼女との時間を大事にする余り、友達との交流も少なくなっていった。
学生寮にいない時間も増えていった。
学生寮には門限があり22時を過ぎると玄関の扉は施錠される。
バイトや遊びで帰りが遅くなる場合は、外階段を上がって4階の窓から侵入しなくてはならず、この入り口は寮母さんも黙認している裏口だった。
幸せな日々も…
なので彼女から夜に呼び出しの電話が入ると、だいたいその4階の裏口から抜け出して彼女の家に会いに行っていた。
彼女へ一直線だった僕は、バイトと講義で忙しかったけど、毎日がとても幸せだった。
その当時の僕は、浮かれるばかりで、その後の人生が波乱万丈になろうとは…かけらも思いもしなかった。
当時流行ってた山崎まさよしの「one more time ,one more chance」が僕の中で忘れられない失恋ソングになるなんて…。
その②へ続く